メールマガジン JOLLYのお茶の間バレエ鑑賞記-ボリショイ・バレエ団「ラ・バヤテール」(兵庫県立芸術文化センター)-

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2006年05月13日(Sat)

ボリショイ・バレエ団「ラ・バヤテール」(兵庫県立芸術文化センター)

カテゴリー:ボリショイ・バレエ記事編集

ボリショイ・バレエ団「ラ・バヤテール」(全三幕)
【日時】2006年5月13日(土) 18:30 ~
【会場】兵庫県立芸術文化センター 大ホール
【振付】ユーリー・グリゴローヴィッチ(1991)/マリウス・プティパ
【音楽】ルートヴィッヒ・ミンクス
【装置】ワレリー・フィルソフ、ニコライ・シャローノフ
【衣装】ニコライ・スヴィリッチコフ
【指揮】パーヴェル・クリニチェフ
【管弦楽】関西フィルハーモニー管弦楽団
【出演】ニキヤ(バヤデール):ナテジダ・グラチョーワ
    ドゥグマンダー(ラジャ):アレクセイ・ロパレヴィッチ
    ガムサッティ(ラジャの娘):エカテリーナ・シプリナ
    ソロル(名高い戦士):ウラジミール・ネポロージニー
    大僧正:アンドレイ・スィトニコフ
    トロラグラワー(戦士):ヴィタリー・ミハイロフ
    奴隷:キリール・ニキーチン
    マグダヴェーヤー(苦行僧):ヤン・ゴロフスキー
    アイヤー(奴隷):エウゲニア・ヴォロチコワ
    ジャンペ:ジュ・ユン・ペ、スヴェトラーナ・グニェドワ、
    パ・ダクシオン(第二幕):アリョーシャ・ボイコ、スヴェトラーナ・グニェドワ、
                 スヴェトラーナ・パヴロワ、アナスタシア・クルコワ、
                 ユリア・グレベンシュチコワ、オリガ・ステブレツォワ、
                 ヴィクトリア・オシポワ、アンナ・ニクーリナ、
                 パーヴェル・ドミトリチェンコ、エゴール・クロムシン
    太鼓の踊り:アナスタシア・ヤツェンコ、ゲオルギー・ゲラスキン、デニス・メドヴェージェフ
    黄金の仏像の踊り:アンドレイ・ボロティン
    マヌー(壷の踊り):ダリア・グレーヴィチ
    影の王国(第三幕)
    第一ヴァリエーション:エレーナ・アンドリエンコ
    第二ヴァリエーション:ナターリア・オシポワ
    第三ヴァリエーション:ネリ・コバヒゼ
    協力:東京バレエ学校

兵庫県立芸術芸術文化センターにて鑑賞。この劇場に行くのは、初めてだったのでとても楽しみにしておりました。木の風合いを生かしたホールがとても素敵で、アクセスも便利なので、今後、ここでのバレエ公演が増えるといいなという気分。
グリゴローヴィッチ版の「ラ・バヤデール」を見るのは、私は始めてだったのですが、ずいぶん今までみていたものと違って新鮮でした。大僧正の告げ口によって、ラジャもニキヤとソロルの仲を知って怒るとか、影の王国の後は、ソロルとガムサッティの結婚式はなくて、ソロルが寺院で懺悔すると寺院崩壊というオチでした。懺悔のあたりの演出は、なんだか「ジゼル」っぽいなと思ったり・・・。あと、蛇を仕込んだ花かごをニキヤに渡すのは奴隷だったのも、意外でした。グリゴローヴィッチ版は、ソロルの踊りの見せ場が非常に多いんですね。そのへんは、とても好みです。見ごたえがありました。
それにしても配役表に振付がグリゴローヴィッチであることを明記していないのは、いかがなものでしょう?パンフレットを買った人にはわかるけれど、買っていない私のような人だとわからないじゃない。私は、チラシを持っていたから、わかったけれど・・・・。
さて、舞台の内容ですが、ニキヤとソロルの二人は、とても素晴らしかったものの、バレエ団全体としての公演の出来は、残念ながら、褒められたものではなかったです。東京公演では評判がよかったようですが、もう疲れきっちゃっていたんでしょうか?はたまた、魔物でも潜んでいたんでしょうか、あちこちでミス連発、正直なところ、たいへん見苦しい舞台でした。まず、やはりミスの筆頭は、ガムサッティのエカテリーナ・シプリナ。私に言わせれば、彼女が今日の舞台を台無しにした張本人とも思えます。ピルエットのフィニッシュがことごとく決まらない。グラグラして転びかけ寸前。それが1回ではないあたりが、いただけない。1回のミスは仕方がないと許せるにしても、同じようなミスを何度も繰り返すのは、プロとしていかがなものでしょうか?ミス云々を抜きにしても、私は彼女の踊りが、どうにもこうにも好きになれず、このガムサッティのおかげで、全く舞台に入り込めませんでした。まず、腕の動きが好みでない。脚の上げ方も、高く脚をあげることにばかり意識を集中しすぎているというのでしょうか、ブンブン脚をふりまわすような感じで、元気いっぱいといえば聞こえはいいけれど、とにかく品がない。ガムサッティって、いちおう、育ちのいいお嬢様なんでしょ?あまりにも品がないので、「ソロルよ、あんなガムサッティで本当にいいの??」と何度心の中で問いかけたことでしょう。それに輪をかけて、グラチョーワのニキヤが、とんでもなく素晴らしかっただけに、もうガムサッティの魅力のなさがさらに強調されて、もう三角関係という設定自体に入り込めませんでした。
ミスは、コール・ドもひどかった。脚に結んだスカーフを持って踊るところで、一人のスカーフが手からはなれてしまい、その裾を、隣のダンサーが踏んでしまい、スカーフの引っ張り合いのドタバタが舞台で繰り広げられたり、影の王国の場面でも、どうみてもタイミング、角度、すべてがズレるダンサーが数名いて、とてもじゃないけれど正視できないような状態。私の隣のマダムは、途中、声を出して失笑しておられました。トゥーシューズで踊っていても足音のしないあたりは、素晴らしかったのですが、やはり、踊りとしては、全く満足できない状態でした。
というわけで、もう不満だらけで見ていた公演だったのですが、唯一の救いは、グラチョーワのニキヤとネポロージニーのソロル。ソロルは当初ウヴァーロフだったので、ネポロージニーは代役だったわけですが、ウヴァーロフの不在を悲しむ余裕もないぐらいに素敵なソロルを見せてくれました。ネポロージニーは、ちょっと体形がマラーホフっぽいですよね。頭がとにかく小さくて、手足がとても長くて、立ち姿だけでもとても美しいところとか、着地の足音がしないところとか、なんとなくマラーホフを彷彿とさせる雰囲気でした。兵士ソロルというより王子ソロルといいたくなる雰囲気ではありましたが、サポートもエレガントで、リフトは高く、跳躍も高く、本当に見目麗しく楽しませてくれました。とくに、GPDDで、踊るニキヤのスカーフを持つ場面、ネポロジーニは、グラチョーワの持つ高さとピッタリ垂直にスカーフを合わせて持ってくれていたので、舞台上でスカーフが一直線になり、二人がまっすぐに強く結ばれているニュアンスがよく伝わってきましたし、踊るグラチョーワが、さらに美しく見えて、非常に良かったです。ちょっとビックリだったのは、ニキヤの絶命シーンでしょうか、ネポロジーニのソロルは、ほとんど背をそむけたまま、彼女が命を落としても、駆け寄ったものの、そのまま抱き起こしたりせず、一瞬その場に立ちすくんで、そのまま背を向けて逃げ去ってしまうんですね。ここは、良心の呵責のほうが、愛より強かったということなのでしょうかね。
そして、やはり、この日の舞台の最大の功労者は、ニキヤを踊ったグラチョーワ!もう周囲のダンサーと完全に一線を画した完璧な踊りに心から陶酔させてもらいました。ガムサッティやコール・ドがボロボロだったぶん、彼女の完璧な踊りが本当に救いでした。まったくブレない軸足とバランスの素晴らしさ、そして、あの表現力。そして、足音が全くしないパ。本当に素晴らしい!と絶賛したくなる存在感でした。登場場面で大僧正に言い寄られるあたりでは、「恋愛なんて、汚らわしい」とも言わんばかりのもう高潔な巫女といったかんじだったのですが、ソロルに出会った瞬間から、一人の恋する女性に変わる。その変化が遠くからでもよくわかる。体中から、ソロルへの愛があふれていて、なんとも微笑ましくなるニキヤでした。影の王国では、かなり「ジゼル」の愛に近い「許し」のオーラを放っておられたのが印象的でした。
あと、奴隷役のダンサー、仏像役のダンサーも素晴らしかった。跳躍もさることながら、踊りにくそうなパを難なくこなしておられて素晴らしかったです。それだけに、ガムサッティとコール・ドがもう少しマシな踊りを見せてくれら・・・と思わずにはいられない舞台でした。
あと、何度か登場する日本のバレエ学校の子供の登場も、私には邪魔に思えて仕方がなかったんですよね。子供の踊りを見るためにお金を払ってるわけじゃないんだし、発表会じゃないんだから・・・。どうも親&子供の自己満足に付き合わされたような気分になってウンザリしました。

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尚、グラチョーワのニキヤは、北米インポート版のビデオにも収録されているようです。

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スレッドテーマ:バレエ ジャンル:学問・文化・芸術
 
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