メールマガジン JOLLYのお茶の間バレエ鑑賞記-パリ・オペラ座『白鳥の湖』(アニエス・ルテステュ&ニコラ・ル・リッシュ)-

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2006年04月23日(Sun)

パリ・オペラ座『白鳥の湖』(アニエス・ルテステュ&ニコラ・ル・リッシュ)

カテゴリー:パリ・オペラ座バレエ記事編集

パリ・オペラ座バレエ団 2005年日本公演『白鳥の湖』全4幕
【鑑賞日時】2006年4月23日(日)1:30p.m. 東京文化会館にて鑑賞
【振付・演出】ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパとレイ・イワーノフに基づく)
【音楽】ピョートル・I・チャイコフスキー
【装置】エッツィオ・フリジェリオ
【衣装】フランカ・スクァルチャピーノ
【照明】ヴィニシオ・シェリ
【出演】オデット/オディール:アニエス・ルテステュ  
    ジークフリート王子:ニコラ・ル・リッシュ 
    家庭教師ヴォルフガング/ロットバルト:ウィルフリード・ロモリ
    -第1幕-
    女王:ミュリエル・アレ
    パ・ド・トロワ:
      ノルウェン・ダニエル、メラニー・ユレル、クリストフ・デュケーヌ
    -第2幕-
    4羽の大きい白鳥:
      エミリー・コゼット、オーレリア・ベレ、ローラ・エッケ、ローレンス・ラフォン
    4羽の小さい白鳥:
      ファニー・フィアット、マチルド・フルステー、
      ジェラルディーヌ・ウィアール、ミュリエル・ズスペルギー
    -第3幕-
    チャルダッシュ:ファニー・フィアット、ステファン・エリザベ
    スペインの踊り:ナタリー・リケ、ナタリー・オーバン
            カール・パケット、クリストフ・デュケーヌ
    ナポリの踊り:ミリアム・ウルド=ブラーム、エマニュエル・ティボー
【演奏】東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

2006年4月23日(日)1:30p.m.開演の部を東京文化会館にて鑑賞しました。
オペラ座の現役女性ダンサーで、私が一番好きなのは、実は、アニエス・ルテステュ!彼女の気品と腕が大好きで、映画「エトワール」の中のアニエスがオデットを踊っていた映像をチラッと見た瞬間から、いつかアニエスの白鳥全幕を見たいと切望しておりました。なので来日公演の演目が「白鳥の湖」だと聞いた瞬間、真っ先にアニエスの日のチケットを買う!と張り切っておりました。それと同時に、古典全幕作品で王子を踊るニコラ・ル・リッシュを絶対見たい!と思っていたので、この二人が一緒に踊ると知って、迷うことなくS席を押さえました。
 しかし昨夜あんなに感動しちゃったら、それ以上の感動を求めるのは無理なんじゃないか?と若干の不安もあったのですが、いやいや、杞憂とはまさにこのこと。ブラボー!ニコラ!ブラボー!アニエス!こんな素敵な舞台を見せてくれてありがとう!と心から御礼を言いたくなるような素晴らしい内容でした。やはり憧れのアニエスの躍りは本当に申し分なく素晴らしく、古典をおどるニコラは、怪我明けとは思えないほどの跳躍を披露してくれて、本当に感動の連続でした。昨日の二人に涙した私ですが、今日の二人には鳥肌が立ちました。
 ただ、実は今日は、二幕の途中で私自身に信じられないような体調異変が起こり、念願のアニエス&ニコラの舞台を途中退出し(S席25000円なのに・・・。)、二幕はロビーのソファーに横になりながらモニターで鑑賞していたこともあり、実は、舞台に没頭しきれておりません。三幕、四幕は、なんとか復帰して座席で鑑賞できたものの、やはり舞台に集中しきれなかったのが本当に心残り。憧れが強すぎてワクワクしすぎて知恵熱が出たのかしら?周辺に座っておられた方や会場係員さんにはたいへん御迷惑をおかけしました。本当にごめんなさい。この場を借りてお詫びを申し上げます。しかし東京文化会舘の係員さんは、お水をくださったり、横になりながら舞台が見れるようにとモニターの音量を上げてくださったりと非常に親切で助かりました。ほんとうにありがとうございます。おかげさまで、こんな状態でも、ちゃんと感動を味わって帰路につけました。
 さて、そんな状態で見た感想ですが、まず、ニコラ・ル・リッシュのジークフリートが非常に私の好み!母性本能をくすぐる系で、もう、本当に可愛すぎ!まだ幼さを感じさせる王子像で、1幕の宮廷で、女の子たちに「王子様も一緒に踊りましょうよー」と誘われると、もうとっても嬉しそうに笑ってルンルンしながら子犬のようについていっちゃうの。(笑)子供っぽいキャラクターなので、感情表現も、嬉しい、悲しい等、すべての感情表現が、とってもストレート。まさに子犬系。(笑)オデットに対する感情は、憧れに近いような見上げるような目線での愛というのでしょうか、そして真っ直ぐで一途な愛情が非常に強烈。母が紹介してくれた婚約者候補たちにも、白鳥オデット意外は全く徹底拒否。昨日のジョゼの場合は、母親には強く拒否の意思を示すものの、花嫁候補たちには、とりあえず挨拶をしてから丁重にお断りしていた(=要するに大人な対応だった)けれど、ニコラの場合は、母には、弱く、それでいて、花嫁候補たちには目も合わさず徹底したお断りぶり。(笑)子供っぽいけど、非常に自分の気持ちに素直な王子で、これまた母性本能をくすぐられます。(笑)オディールに間違って愛を誓ってしまい、ロットバルトとオディールが嘲笑いながら立ち去ると、大事な玩具を意地悪な相手に取り上げられて母親に訴える子供みたいに、「僕のお姫様が行っちゃったよぅ!!助けて!おかあさーん!」と大泣きしながら母親にすがりつく。もうこの場面の取り乱し方が、本当に激しくて、とにかくすべての感情が子供のように、真っ直ぐで超カワイイ。(惚)何度も語っているけれど、 もともと母性本能をくすぐる系のジークフリートが大好きな私なので、そんなニコラのジークフリートに惚れないわけがありません。
 ニコラがそんなジークフリートなので、ロモリのロットバルトも「可愛さ余って憎さ百倍」という言葉がピッタリの徹底したイジメっぷり。ニコラとロモリのジークフリートとウィルフガングは明らかに対等な関係ではなく、上から物を言う家庭教師で、ひたすら威圧感満点のウォルフガング。ただ悲しいかな、ロモリとニコラが一緒に踊ると、ニコラのオーラが強すぎて、この力関係に説得力がなくなっちゃうの。ここが、非常にもったいなかった。ニコラ、もうちょっとオーラを消してあげなくちゃ。もしくは、ロモリがもうちょっとオーラを出してくれないとねぇ・・・。踊りは正直ですもん。ロモリは、ソロも、ちょっとパワー不足かな。非常に丁寧な踊りなのですが、迫力という点では、昨夜のカール・パケットを見た後だと、やはりちょっと物足りないし、ジークフリートのニコラを見たあとだと、さらに物足りなく感じてしまいました。とはいえ、決して悪いわけではなかったです。このウォルフガング、カール・パケットの場合は、腹黒さが目立つのですが、ロモリのウォルフガングは、胡散臭さが目立つというのでしょうか、もう出てきた瞬間から「悪役」で憎憎しい雰囲気満点でした。マントさばきは、イヤミなぐらいマントをはためかせてくれた昨夜のカール・パケットのほうに軍配。 しかしサポートという点では、やはりロモリのほうが所作が美しい。手もエロットバルト(※昨日のレビュー参照のこと)ではなく、ちゃんと、アニエスの腰元に添えてある感じで美しかったですし。ただ、ロモリのリフトはちょっと低め。
 アニエスの白鳥は、まさに鳥肌物の素晴らしさ。腕の動きが、まさに鳥!白鳥の腕は、やはりこうでなくっちゃ!と思うほどの美しい腕の動きでした。登場した瞬間から、場を完全に支配する神々しいオーラがあり、キャラクター的には、儚げでありながらも非常に神々しい孤高の白鳥といった感じです。一瞬にして、王子が心を奪われるのが納得の存在感で、この独特の気品とオーラこそが、私の憧れていたアニエス・ルテステュ!それが目の前で見れた喜びで胸が一杯になりました。(その直後に胸が一杯になりすぎた私は退場したわけですが・・・(苦笑))アニエスは、とにかく腕が美しいので、マイムも非常にエレガントで美しく、見惚れました。
アニエスの黒鳥も素晴らしかったです。この徹底して冷たいクールな邪悪オーラとシャープな踊りにゾクゾクさせてもらいました。時折浮かべる、魔性の微笑みが、本当に氷のように冷たくて「氷の微笑」とは、まさにこの黒鳥アニエスの微笑みにふさわしい言葉だなーと思いながらみておりました。最後の、のけぞりながらの高笑いは、もうコワイぐらいカッコよかったです。フェッテもドゥーブル入りでしっかり手堅く決めていましたし、今回の公演中、フェッテで手拍子する人がいなかったのも、とっても嬉しかった。(個人的に大嫌いなんです、連続フェッテの最中の手拍子)。
アニエスとニコラのパートナーシップに関しては、肝心の2幕PDDを完全に見逃してるので、私には語る資格がありません。(涙)身長的には、アニエスがポワントで立つと、ちょっとニコラが追い抜かれている?という感じでしたが、守ってあげたいオーラのアニエスの儚さと、ニコラのガッチリ系の体格が、子供っぽくても頼れる王子という感じでもあったので、違和感はとくにありませんでした。リフトでは、ニコラは、わりと「エイっ!」って感じで、持ち上げるときの気合を感じたので(もしかして、ニコラの故障箇所は腰だったなのかな?)、ちょっと心配になったりもしたのですが、リフトからおろすときに、宝物をそーっとそーっと大事に運ぶようにアニエスを降ろしていたのが印象的でした。ただ、一箇所気になったのが、4幕で、ロットバルトとオデットを奪い合う場面での踊り。オデットが、ロットバルトとジークフリートとの間をいったりきたりするところで、毎回、ニコラの手の指先が綺麗に伸びすぎちゃって、オデットをロットバルトの方へ促しているように見えたこと。昨日のジョゼは、指先にも「行かないで!」というメッセージがこもっていて、あの指に泣かされたのだけれど、今日のニコラの指をみて「どうぞ行ってくださいって、それは、あかんのちゃう?」って思わずツッコみました。手を握って離さないあたりは、熱演だったのだけれど、踊りになると、無意識に見た目の綺麗さを優先しちゃったのかしら?
 それにしても、今回、改めて古典を踊るニコラ・ル・リッシュを見て感じたのは、ルグリやジョゼのように、立ち姿が特別美しい訳でもないし、ノーブルという点では、見劣りすらするぐらいなのに、心を捉えてやまない何かを持ってるダンサーで、踊りだすと、さらに圧倒的に存在が鮮やかになって、場を盛り上げてしまう才能を持っているということ。 やはり、エトワールの中のエトワールだ!って実感させてもらえたというか、もっともっとニコラを見たい!と気分にさせてもらいました。そして、バレエは、キャスト違いで、こんなにもイメージやストーリーが変わるんだなということも、また改めて実感しました。2つキャスト違いの公演を見て、それぞれに好みの箇所があったので、総合的には、どちらも甲乙つけがたいほど素晴らしかったです。チケットの値段が高いのと、地方からの遠征鑑賞なので、見れる回数には限りがあったけれど、違ったキャストで2回見れたことを、心から幸運に思いました。
 その他のキャストでは、パ・ド・トロワは、昨日の3名(コゼット、ジルベール、チボー)のほうが圧倒的に良かったですね。今日は、メラニー・ユレルの回転系の軸が徹底してグラグラでハラハラしました。メラニー・ユレル、昨日のナポリは良かったのに・・・・。チェルダッシュのミリアムとチボーは、とても小柄同士で、絵になっていて可愛らしかったです。スペインでは、カール・パケットも登場。パケットって存在自体が濃いキャラなので、スペインって似合いますね。(笑)しかも連日出演してるんですね。「パキータ」も出演予定だし、パケットファンの出費も大変ですね。(笑)
ちなみに群舞は、上の階から見るのと、1階から見るのでは、上の階からのほうがフォーメーション全体を見渡せるので、とても素敵に見えました。ダンサーの踊りを見るには、1階のほうが素晴らしい環境であることは言うまでもありませんが、両方から見れて、本当によかったと思います。
 そして今日も客席にはイレール先生登場。今日は、かなり近くで拝見できたのですが、唇に指をあてて、ちょっと考え込む仕草なんかをしていたお姿が、本当に絵になっておられました。イレールのロットバルトも見たかったなー。そして、今日もまたまたエルヴェ・モローに遭遇。客席の一番後ろで、ニコラの王子を見ておられましたよ。今回、彼のジークフリートを見ることはできなかったのですが、パリでコンテを踊る姿を見て惚れて以来、東京で2日もお姿を拝見できるとは、運命を感じる私です。(笑)いつかモローの古典全幕も見たいです。
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私の一番お気に入りの「白鳥の湖」のCDはコレ!(CDレビューはこちらを御参照ください。)

Tchaikovsky: Swan Lake, Op.20Tchaikovsky: Swan Lake, Op.20
Guy Fouquet Pyotr Il'yich Tchaikovsky Charles Dutoit


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