メールマガジン JOLLYのお茶の間バレエ鑑賞記-パリ・オペラ座バレエ『シルヴィア』(全2幕)-

スポンサーサイト

カテゴリー:スポンサー広告記事編集

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
│posted at --:--:--│
2005年12月04日(Sun)

パリ・オペラ座バレエ『シルヴィア』(全2幕)

カテゴリー:パリ・オペラ座バレエ記事編集

パリ・オペラ座バレエ「シルヴィア」(全2幕) John Neumeier : Sylvia
【振付】ジョン・ノイマイヤー
【音楽】レオ・ドリーブ
【出演】オーレリー・デュポン(シルヴィア)、マニュエル・ルグリ(アミンタ)、ニコラ・ル・リッシュ(アムール、ティルシス、オリオン)、マリ=アニエス・ジロ(ディアナ)、ジョゼ・マルティネズ(エンディミオン)他、パリ・オペラ座バレエ団
【指揮】ポール・コネリー
【演奏】パリ・オペラ座管弦楽団
【美術】ヤニス・ココス
【収録】2005年3月 パリ、オペラ・バスティーユ
日本国内版

B000ALJ1SGパリ・オペラ座バレエ「シルヴィア」(全2幕)
パリ・オペラ座バレエ ドリーブ


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

楽天市場でもDVDの取り扱いがあるようです。
北米インポート版はこちら。

Sylvia (Dol Dts)Sylvia (Dol Dts)
Delibes,Neumeier ,Ballet De L'Opera ,Connelly


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



うーむ。これは、語ると長くなりそうな映像でした。まず、原作本、トルクァート・タッソの『愛神の戯れ―牧神劇『アミンタ』(岩波文庫)を読んで予習していたのですが、基本的なキャラクター設定は同じでギリシャ神話をモチーフにした作品ですが、ストーリーはちょっと本とは違いました(とくにラスト)。振付はノイマイヤー。全体的に醸し出す空気は、コンテンポラリーダンスですね。コンテにも振付がクラッシックではないというだけで、クラッシックに近いストーリー重視の作品(ネオクラッシック?)もありますが、これは、ちょうどネオクラッシックとコンテの中間みたいな印象。コンテならではの、やや抽象的な独特の空気があるので、1度みるより2度、3度みるほうが味わいが深まるような作品でした。
舞台セットは、とてもシンプルですっきりとしていて垢抜けているモダンな感じ。衣装もとてもシンプルですが洗練されていて、さすがパリ・オペラ座といった雰囲気。
キャストは、オーレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ、マリ=アニエス・ジロ、ニコラ・ルリッシュ、ジョゼ・マルティネスと、エトワールが5人が出演した舞台映像ということで、かなり楽しみにしておりましたが、見ればさらに実感が込み上げるほどに本当に豪華なキャスト。ニコラとルグリとジョゼは初演のメンバーでもあるのよね。まず、シルヴィアのオーレリー・デュポンですが、美しい~。「男なんて、興味ないわ!」みたいな男勝りでクールなシルヴィアの空気がとっても似合っておりました。そして、次第に「愛」と「官能」の世界を知り、女性らしさが溢れていくまでの変貌ぶりは、見ごたえ満点。深紅のベルベットのドレスを着たオーレリー・デュポンの姿は、肌の白さが一層引き立って、美しい&色っぽくて、うっとりです。深紅のベルベットのドレスの時の髪飾りが、これまた素敵なの。やはり、衣装にかけてはパリ・オペラ座のセンスは最高ですね。
そして、オーレリーに負けず劣らず圧巻だったのが、ディアナのマリ=アニエス・ジロ。いつ見ても感じるのだけれど、今回もまたジロの存在感が凄い。大柄な体型も含め、燐とした威厳のある雰囲気がまさしく女神ディアナにピッタリでカッコよかったです。途中、タキシード姿でオーレリーと踊る場面があるのですが、その場面のジロは、タカラジェンヌも顔負けの男装の麗人っぷり。惚れ惚れするぐらいにカッコイイ。それでいて、髪をほどいてアミンタの脱いだセーターを着て踊る場面や、エンディミオンとのパ・ド・ドゥあたりでは、「女神」から「愛を知る女」へと変貌し、色っぽさや女性らしさも素晴らしく、まさしくカメレオンぶりを満喫させてくれました。そして、やはりラスト、クライマックスでのアムールとのパ・ド・ドゥでの哀愁と威厳の交じり合った空気。とてもすばらしかったです。
カメレオンといえば、3役を踊ったニコラ・ル・リッシュも、変身っぷりが見事で、今回のキャスト陣では、私は最も楽しませてもらいました。アムールは、要するにキューピットなわけですが、赤いリュックを背負ってお空から降りてきて翼をはばたかせた段階で、あまりのキュートさに思わず顔がほころんでしまったほど。(笑) アムールが羊飼いのティルシスに変身して、アミンタとシルヴィアの恋を見守るあたりは、さらに可愛らしさ倍増。赤いキャップに赤い吊りズボン姿で、いたずらっ子的な雰囲気が満点で、これまたキュート。しかも表情や仕草や振付が、とってもオチャメでカワイイの。映像でそんなニコラ@ティルシスの表情がアップになるたびに、あまりのキュートさにおもわず顔がほころんでしまいました。そんなアムールが、オリオンに変身したとたん、タキシードを着て、シルヴィアを誘惑しはじめるのだけれど、これがまた一転して、ドンファンみたいにゾクゾクするような目つきで、振付も相まってめちゃくちゃカッコイイ~。今まで見たニコラの中で、一二を争うカッコ良さでした。3役を一人で受け持つだけあって、踊りの見せ場も満点のニコラ。3種類のキャラクターを踊り分けるのはもちろん言うまでもなくすばらしかったのだけれど、何より印象的だったのが着地。以前、生でニコラの踊りを見たときから、ニコラの着地は音がしないなーと感動していたのですが、今回も、軽やかな跳躍と足音を感じさせないしなやかな着地が素晴らしかったです。
エンディミオンのジョゼ・マルティネスは、ずっと眠っている設定なのだけれど、この眠たげな、ふわふわと夢見心地な雰囲気が、これまたチャーミングでカワイイ。「アパルトマン」のテレビのときの雰囲気に似ています。眠り続けるエンディミオンに愛を注ぐディアナとのパ・ド・ドゥもしっとりとしていてとても素敵でした。
そして、ルグリのアミンタ。いやはや、年齢不詳の若々しさを披露してくださいましたよ。いつも、自信に満ちてキラキラしているイメージのルグリが、キラキラオーラを封印し、本当に気が弱そうで優しい一途にシルヴィアを思い悩む若い青年に見えるのだからスゴイ。とっても健気で痛々しいぐらい。物語ではシルヴィアに完全に主導権を握られているアミンタなのだけれど、踊りとなると、やはりサポート名人ルグリは健在。見たこともないようなパ・ド・ドゥでありながら、とても美しく安定したサポートに惚れ惚れさせていただきました。このルグリのアミンタは、もちろん晴らしかったのだけれど、私のイメージでは、この役、ニコラも似合いそう。「マルグリットとアルマン」のアルマンみたいな感じで、一途に思いを寄せる健気な男性ってニコラのイメージ。ニコラのアミンタも見てみたいなーと思ってしまいました。
それにしても、ノイマイヤーの振付は、凄いですね。とくにパ・ド・ドゥ。2人の人間の体を組み合わせたパズルみたい。あんな風に2人の体を動かせるんだーっていう驚きの連続。斬新な動きでした。しかも音楽にも登場人物の心情にもリンクする動きなので、不自然な動きのようなのに、妙に自然に受け止めてしまえるあたりがスゴイ。ただ、この映像、バレエを鑑賞するという意味では、カメラワークが非常に悪い。ダンサーにカメラが寄り過ぎて、上半身のアップ映像と、カット割りが激しくて、かなりイライラしました。映画じゃないんだからさー。ダンサーの顔の表情ばっかり追っかけてもらっても、ちっとも嬉しくないのだよ。ダンサーってのは、頭の先から足の先まで全身で表現しているのだから、やはり全身を写して欲しいし、舞台は総合芸術なのだから、脇にいる人たちの仕草や存在にも意味があるのよ。メインで踊るダンサーの表情だけを追いかけないで、脇にいるダンサーたちもフレームの中にしっかり入れてよ!って感じ。たとえば、オープニング。舞台の片隅で眠りつづけているエンディミオンなんて、途中まで、全く写らないから、そこにいることすら気がつかなかったし、ニコラ@アムールが御機嫌に踊ってるときも、実は舞台の端ではアミンタが座り込んで悩んでいたり、アミンタとシルビアの情熱的な踊りを冷静にひっそりと見つめるディアナなんかも、いずれもその対比が芸術的で乙だと感じるのに、それもちっとも枠に入っていないのがとても勿体無く感じました。群舞も振付が個々に違うので、全体の枠の中で見れば、その振りの違いとフォーメーションによってもたらされる連鎖的な効果みたいなものが感じられるはずなのに、勝手に切り取った枠で写すから、不ぞろいな群舞にしか見えなくて、本当に残念。もったいないカメラワークに一番ムカついたのは、タキシードを着たオリオン(ニコラ)とアミンタ(ルグリ)が2人で踊っているときに、別の男と抱擁しているシルヴィア(オーレリー)の顔を長々と写していたこと。「あんな素敵な踊りの場面を写さないなんて、何を考えてるんだ?こらぁ!ルグリとニコラのパ・ド・ドゥを写さんかい!(怒)」と声を出しそうになりました。とはいえ、パリに行かなかったら見れなかった舞台を映像化してくれただけでも有り難いわけだし、そんな文句も飲み込んでしまいたくなるぐらいに、作品としては素敵なものだったので、結局のところ満足しているわけなんだけれど、あのカメラワークさえよければ、もっともっと感動したと思うと、やはり勿体無い気がします。ま、そのあたりは、生で見ろってことでしょうかね。とにかく、ノイマイヤーは、凄いってことだけは、実感しました。そしてそれをサラリと体現してしまうパリ・オペラ座のダンサーたちもすばらしかったです。音楽も素敵でした。CD欲しい・・・。

楽しんでいただけたらクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓
banner_04.gif


B0002YD7F4ドリーブ:コッペリア&シルヴィア
モントゥー(ピエール) ボストン交響楽団 ドリーブ
曲名リスト
1. 「コッペリア」組曲
2. 「シルヴィア」組曲
Amazonで詳しく見る
by G-Tools
B00005GIX5ドリーブ:シルヴィア 全曲
パリ国立歌劇場管弦楽団 ドリーブ マリ(ジャン=バティスト)
曲名リスト
1. シルビア(全曲)*バレエ音楽
Amazonで詳しく見る
by G-Tools
B00005HW1Zドリーブ:コッペリア
アンセルメ(エルネスト) ドリーブ スイス・ロマンド管弦楽団
曲名リスト
1. バレエ「シルヴィア」(抜粋):前奏曲「狩りの女神」/間奏曲とゆるやかなワルツ/ピッツィカート/バッカスの行列
Amazonで詳しく見る
by G-Tools
B00004VW09Delibes: Sylvia (Highlights)
Daniel Deffayet Leo Delibes Jean-Baptiste Mari


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
Delibes: Sylvia/CoppeliaDelibes: Sylvia/Coppelia
Léo Delibes Jean-Baptiste Mari Paris Opera Orchestra

曲名リスト
Amazonで詳しく見る
by G-Tools
B000AAVCV6Delibes: Sylvia
Royal Philharmonic Orchestra


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
B000002SBKDelibes: Sylvia-Coppelia Highlights
Daniel Deffayet Maurice Gabai Leo Delibes


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
B0000057LODelibes: Coppélia; Sylvia
Leo Delibes Anatole Fistoulari Antal Dorati


Amazonで詳しく見る
by G-Tools
Delibes: Sylvia; Saint-Saens: Henry VIIIDelibes: Sylvia; Saint-Saens: Henry VIII
Leo Delibes Camille Saint-Saens Andrew Mogrelia

曲名リスト
Amazonで詳しく見る
by G-Tools





スレッドテーマ:バレエ ジャンル:学問・文化・芸術
 
│posted at 22:33:20│
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。